ポリシー

ディプロマ・ポリシー

本プログラムの履修者は、以下の2点を修めることが求められます。

(ア)学位研究:自身が所属する研究科・専攻における学位研究を進め、5年満了時に研究科所定の要件を満たして、博士の学位を取得する。
(イ)総合学術:本プログラムにおいて多様な経験を積み、社会のリーダーとして活躍しうる総合的な学術の素養を身につける。

これらを修めることによって、最終的に得られる学位記には、以下の通り記されます。

本学大学院○○学研究科○○専攻の博士課程を修了したので博士(総合学術)の学位を授与する
又は
本学大学院○○学研究科○○専攻の博士課程を修了したので博士(○○)の学位を授与する
および
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する

上記(ア)は、各研究科の博士課程の制度により認定されます。一方、上記(イ)については、本プログラムのリーディング学位審査委員会で履修の修了要件を満たしたことの認定を行います。
研究科と本プログラムの双方から、京都大学博士課程教育リーディングプログラム運営委員会に、当該学生が上記(ア)、(イ)の両方の要件を満たしたことが報告され、同委員会は、その報告を受け、上記の学位記の記載に相当するものであることを認めます。
なお、研究科ごとに得られる学位名称が異なるため、詳しくは表1を参照してください。

表1 プログラム修了後に得られる学位記の記述

教育学研究科本学大学院教育学研究科○○専攻の博士課程を修了したので博士(教育学)の学位を授与する。
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する
経済学研究科本学大学院経済学研究科経済学専攻の博士課程を修了したので博士(経済学)の学位を授与する。
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する
理学研究科本学大学院理学研究科地球惑星科学専攻の博士課程を修了したので博士(理学)の学位を授与する。
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する
医学研究科本学大学院医学研究科医学専攻の博士課程を修了したので博士(医学)の学位を授与する。
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する
又は
本学大学院医学研究科社会健康医学系専攻の博士後期課程を修了したので博士(社会健康医学)の学位を授与する。
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する
工学研究科本学大学院工学研究科○○専攻の博士課程を修了したので博士(工学)の学位を授与する。
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する
農学研究科本学大学院農学研究科○○専攻の博士課程を修了したので博士(農学)の学位を授与する。
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する
アジア・アフリカ
地域研究研究科
本学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科○○専攻の博士課程を修了したので博士(地域研究)の学位を授与する。
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する
情報学研究科本学大学院情報学研究科○○専攻の博士課程を修了したので博士(総合学術)の学位を授与する。
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する
地球環境学堂・学舎本学大学院地球環境学舎○○専攻の博士課程を修了したので博士(地球環境学)の学位を授与する。
本学博士課程教育リーディングプログラム・グローバル生存学大学院連携プログラムを修了したことを証する

アドミッション・ポリシー

本プログラムは「グローバル生存学」という新たな学際領域のもとに、次のような人材を育成しようとしています。

人類が直面する危機を乗り切り、人間社会を心豊かにし、その安寧に貢献するという使命感・倫理観にあふれた人材
自らの専門性に加えて幅広い視野と知識・智恵によって的確に対策を行うことのできる判断力・行動力を備えた人材

本プログラムを修了することで、以下のような、各方面で世の中を支え、良い方向に動かしていくことのできる「人財」を求めています。

一級の研究者・教育者として社会・安全システム科学分野で活躍するアカデミック・リーダー
国際機関などの世界を舞台に活躍する国際的な危機管理リーダー
災害・事故や経済危機を的確に対処し、企業経営を安定的・持続的に行う企業リーダー
食料・資源・エネルギーなどの安全保障政策の決定に指導力を発揮する国や地域のリーダー
社会の安心安全に寄与するための科学的知識・情報を伝えるサイエンス・コミュニケーター
安全安心分野で新たな技術や方法論を開発して起業するニュービジネス・リーダー

表2のいずれかの研究科・専攻の博士前期課程に入学した学生がこのプログラムに応募できます。国籍・性別・年齢は問いません。
応募者は、第1年度の最初の1学期にあたるリーディングプログラム予科の期間を履修候補者として過ごし、その間に所定の科目を履修します。本プログラムによる入学審査を受けて選抜された後、第1年度の次の学期から本プログラムの履修者として正規登録され、本プログラムの所定のコースを履修することになります。

表2 応募資格のある研究科・専攻

教育学研究科全専攻(教育科学専攻、臨床教育学専攻)
経済学研究科経済学研究科全専攻(経済学専攻)
理学研究科地球惑星科学専攻
医学研究科医学専攻、社会健康医学系専攻
工学研究科社会基盤工学専攻、都市社会工学専攻、都市環境工学専攻、建築学専攻、機械理工学専攻
農学研究科全専攻(農学専攻、森林科学専攻、応用生命科学専攻、応用生物科学専攻、地球環境科学専攻、生物資源経済学専攻、食品生物科学専攻)
アジア・アフリカ
地域研究研究科
全専攻(東南アジア地域研究専攻、アフリカ地域研究専攻、グローバル地域研究専攻)
情報学研究科社会情報学専攻、通信情報システム専攻
地球環境学堂・学舎全専攻(地球環境学専攻、環境マネジメント専攻)

カリキュラム・ポリシー

概要

本プログラムでは5年一貫の大学院教育をおこない、「グローバル生存学」という新たな学際領域を開拓し、地球社会・地域社会における安全安心の担保に寄与できるグローバル人材を養成することを目指しています。幅広い知識と深い専門性、柔軟な思考力と強い意志・実行力を合わせ持ち、様々な社会においてリーダーとして活躍する人材となるためには、多様な経験を積むことが必要です。そのためには多くの時間が必要となり、本プログラムでは博士前期課程に入学した当初から、大いなる志をもって5年間の履修計画を描き自らの目標を定めて、それに合致するようなカリキュラムを選択できるものとしています。カリキュラムとしては、グローバル生存学大学院科目群の修得、学際ゼミナールの受講、実習系科目の履修をおこなうことが求められます。なお、最終的な学位取得に向けては、履修生が所属する研究科のカリキュラム・ポリシーに従うことになります。

履修

本プログラムを修了して、表1のリーディングプログラムの学位を希望する者は、研究科における所定の課程及び学位研究と並行して、次の (a)〜(g)のカテゴリーすべてを履修し、合格しなければなりません。

(a) グローバル生存学大学院科目群
(b) フィールド実習
(c) インターンシップ研修
(d) 学際ゼミナール
(e) 国際学術交流
(f) 産学連携プロジェクト
(g) 国際共同プロジェクト
グローバル生存学大学院科目群の修得については、本プログラムが提供する4つの必修科目に加え、グローバル生存学大学院科目群など選択必修科目と各研究科が提供する選択科目から必要単位数を履修します。学際ゼミナールでは、GSSプログラムが不定期に開催するゼミナールを15回以上受講することが求められます。実習系科目は、フィールド実習、インターンシップ研修、国際学術交流、産学連携プロジェクト、国際共同プロジェクトの5つがあり、履修生自らが立案・実施・成果の取りまとめをおこなって、最終的には実習系報告会を通して評価がおこなわれます。評価の観点はそれぞれシラバスに記述がありますので参考にして下さい。たとえばフィールド実習の評価項目としては、現実世界の問題への対処、研究内容に関する明確な説明、プレゼンテーション技術、及び英語力が含まれま
す。

進級審査・進学審査・最終審査

それぞれの研究科でのカリキュラム・ポリシーに従いながら、5年間をかけて本GSSプログラムを履修することになりますが、上記した履修科目はそれぞれの履修生が5年間の履修計画を各々が設定してカリキュラムを選択してよいものとなっています。ただし、1年次終了時にプログラム継続のための資格審査(予備進学審査)を行うため、1年次末までに学際ゼミナール3コマに加え、必修科目を2単位以上又は実習系課題1課題を取得し、この審査に合格しなければなりません。さらに2年終了時には、学位研究面での質保証をおこなうために、各研究科が課す修士論文(研究科によっては修士論文に相当する博士予備論文)に加えて、必修科目を2単位以上及び実習系課題1課題以上を取得し、この審査に合格しなければなりません。最終的に本プログラムの課程修了を認められるためには、各研究科に提出する博士学位論文に加え、上記したカリキュラムをすべて修得することによって最終審査に合格しなければなりません。

具体的な履修全体の流れについては、教育活動の項目をご覧ください。